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結果と考察の書き方とは?

結果は淡々と。考察はオリジナリティを。

前回までは、大学教員になる方法 研究方法の種類と書き方について説明してきた。

今回は、修士論文の結果と考察をどのように書くのかということについて紹介しようと思う。

目次

結果

結果は淡々と書く必要がある。例えば、量的研究を行ったとする。

「男性は10人(10%)、女性は90人(90%)であった」

みたいな書き方である。客観的事実だけを書く必要がある。

論文に書きなれていない方は、ここで下記のように書くことがある。

「なんと男性は10人(10%)、女性は90人(90%)とほとんどが女性であった。これは驚くべき結果である。これでは、男性は影が薄い。」

ちょっと大げさだが、これが悪い例である。どこが悪いかというと、「なんと」や「これは驚くべき結果である」という主観的記述がよくない。論文にはあまり副詞は必要ない。もし、入れるとしても考察で少し使用する程度であろう。

「影が薄い」という慣用句も不必要である。

なぜこのような文章を書いてしまうかというと、日常的に論文を読んでいないからであろう。

普段活字を読む人でも、新聞、小説、ビジネス本などは読むだろうが、論文を読むというのは聞いたことがない。

新聞などは、その新聞の論調にそって副詞が使用されることが多い。また、小説は慣用句や比喩が多く使用される。

このように普段読んでいる文章に影響を受けているからだと思う。

結果については、読んでいてつまらないくらいが丁度いい。

考察

結果は少し指導すると大抵の人が書けるようになる。ルールが明確だからであろう。しかし、この考察は厄介だ。

「考察の書き方がわかりません」

何度聞いた言葉だろうか。

抽象的な指導としては、

主題に基づき結果から言える範囲で主張したいことを書く

ということになるのだが、これでは解決できる方は最初から記述できる。

僕自身もどのようなアドバイスをするのかとても頭を捻る。

というもの何を言いたいのかを明確にしないと考察を書くことができないからだ。

 

ディスカッション大事

論文は先行研究を調べたり、研究の結果をみることによって、だんだんと書きたいことがずれてくる。これは当たり前なので問題ない。

しかし、当初の予定とずれてくると、当然考察もずれてくることになり、途中から何を書きたかったかわからなくなることが多々ある。

そんな時は、同期とのディスカッションや教員との対話が有効であり、積極的に行うことが望ましい。

経験上、ひとりで考え込んでもよくない。むしろひとりで考え込むと悪化することが多いように思う。

先行研究を乗り越える

研究は巨人の方の上に立つことを積み重ねることだ。
大学教員になる方法 先行研究を書く方法でも書いたが、

なんでもいいので必ず新規性を入れて考察することが大事だ。
「研究したけど、新しいことはありませんでした」では意味がない。

少し乱暴だが、先行研究を乗り越えたことを、根拠に基づき考察できればあとは何でもOKともいえる。

次回は学会発表について紹介しようと思う。

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