任期はない方がいいに決まっているが、人生設計次第
前回は、応募サイトをみるを紹介した。
任期に対する考え方
JREC-INには任期についてきちんと記載されている。
「任期あり且つ再任なし」では、数年後、確実にクビ(言葉が悪く恐縮だが、実質こういうことである)になることが決まっている。そう考えると、「任期なし」の大学に応募することがベターな選択肢といえるだろう。
ところが、である。
このサイトを見ている方は、「助教」に応募される方が多いと思うが、「助教で任期なし」の条件はほとんどない。あるとしてもごく一部だろう。これが大学教員はほとんどの人が転職を経験する一因である。
そのため何が何でも大学教員になろうと考えている人は任期は関係なく応募するしかないのが現状である。
任期ありにも種類がある
「任期あり」と一言で言っても
- 任期あり 絶対再任なし
- 任期あり 職位が上がった場合のみ再任あり
- 任期あり 再任2回まで(概ね3年から10年)
- 任期あり パーマネントとして登用あり
ざっと考えただけでもこれくらいある。
なるべくなら「1.任期あり 絶対再任なし」は避けたいところだ。ただし、これもあなたの人生設計によるだろう。何が何でもとにかく絶対に早く大学教員になりたいのであれば「1.任期あり 絶対再任なし」を意図的に狙うのはありかもしれない。
恐らく、「1.」と比較すると「2.」~「4.」の方が倍率が低い。条件が悪いからだ。
であれば、条件が悪かろうと、「1.」を選択して就職はありだと思う。また、どうせやめることが決まっているのだから、仮に嫌な同僚・上司がいたとしてもさほど問題ない。数年の我慢だと思ってやり過ごそう。
任期あり パーマネントとして登用あり
「任期あり パーマネントとして登用あり」はとても条件が良いと思う。大学にもよるが、「良い人だったら任期なしで働いてもらおう」と思っているからだ(と思う)。
てことは、「1.任期あり 絶対再任なし」とは逆に倍率が高い。ライバルも強力になってくる。
私の友人もこの条件で入った人を何人も知っている。そして、無事、「任期なし」として採用された。そのため、「任期なし」となる確率は実体験としてはとても高い。
ただし、安心はできないことも付言する。というのも私学はご存じのとおり、少子化の影響でどの大学も潤沢な経営状況であるとは言えない。そうなると、任期付きの間に大学の経営状況によって契約打ち切りという可能性も考えられる。
油断は禁物であろう。
任期付きでも仕事は本気で取り組もう
さきほど、「仮に嫌な同僚・上司がいたとしてもさほど問題ない。数年の我慢だと思ってやり過ごそう」とお伝えしたが、これは手を抜いていいわけではない。
むしろ、任期付きのときは例え「任期付き 再任なし」であっても全力で取り組もう。それがどんな雑務であってもだ。現実問題として、大学には様々な雑務が存在する。そして(おそらく若手の)あなたは様々な雑務をふられるだろう。
ご存じのとおり大学の世界はとってもとっても狭い。そのため、あなたの評判が広がるのもあなたが想像しているよりも早い。
「A大学B先生は研究しかしない」なんて評判が立ったら最悪である。特に地方は大学少ないから致命傷になってしまう可能性もある。
もし、あなたが卓越した研究能力をもっているのであれば、このコメントは不要だと思う。
もし、あなたが人並の研究能力であれば、是非このことは忘れないでほしい。
次回はjrecinは出来レース?について紹介する。